こんにちは、蒼井礼子です。
2018年1月7日に授賞式が開催されたゴールデン・グローブ賞で、出席した多くのハリウッド女優・俳優が黒の衣装を着て登場したことは世界中の話題を呼びました。
これはセクシャルハラスメント撲滅を訴える運動への賛同を示すもので、「Time’s up(時間切れ)」という言葉をスローガンにしていました。また日本国内においても、セクハラ・パワハラ・性的被害に遭った女性が勇気を出して声を挙げ話題を呼んでいます。
「Time’s Up」の運動は、時代が変わる転換期にあることを強く感じる出来事だと思っています。ここでは私が「Time’s Up」から考える、新しい時代の生き方についてご紹介します。
「Time’s Up」とは
「Time’s Up」とは、ハリウッドの大物プロデューサーによる長年のセクハラ行為を公のものにした「#Me Too」に続く新たな運動のことです。
「Time’s Up」はセクハラだけにとどまらず、肌の色やLGBT、男女平等など女性が関係しているあらゆる差別に対して沈黙する時代を終わらせることを目指しています。
自分を偽らなくてよい時代がくる
私はこの「Time’s Up」運動は、自分を偽らなくてよい時代に変化する転換期を感じさせる出来事だと思っています。今までは力がある人に対して、力がない人は従わざるを得ない状況になりやすい時代でした。今回のハリウッド女優・俳優のケースもそうですし、職場や学校、家庭内でも似たようなことが起きていたのは簡単に想像できます。
私も会社員時代、上司の立場にある人が部下をパワハラしている姿を何度も見てきました。しかしパワハラを受けている本人や周囲の人は、文字通り「Silence」するしかありませんでした。声をあげてもパワハラが悪化するだけですし、自分がターゲットになることを怖れていたからです。
しかしインターネットが普及し「Time’s Up」運動が起きたことで、嫌なことは嫌と言える、自分を偽らなくてよい時代が本格的に来るのだと感じました。今までは泣き寝入りするしかなかったことにも、自分を偽る必要はなく「No」と言える時代がすぐに来ると思っています。
正直で誠実な人が生きやすくなる
自分を偽る必要がなくなるということは、正直で誠実な人が生きやすくなる時代が来るということです。会社の出世競争などを見ればよく分かると思いますが、今までは相手を騙した人が勝つ時代でした。言い方を変えると、自分が得をするために、他人を騙し裏切れる人が生きやすい時代でした。
しかし「Time’s Up」運動が示しているように、これからはそんな人が生きづらくなる世界になります。なぜなら誰かを騙した瞬間にその人の信用が下がり、世界から相手にされない人間になってしまうからです。現に告発されたハリウッドの大物プロデューサーは、自身が設立した会社から解雇されています。
「Time’s Up」について調べていく中で、私が見てきたパワハラよりも桁違いに大きい傷を受けた女性が多いことを知りショックでした。私自身も会社員時代に一時期パワハラを受けたことがありますが、その時の情景は5年以上過ぎた今でも鮮明に覚えています。
次世代に同じような傷を受ける人を作らないためにも、自分自身が正直で誠実な人間であること、そして相手を騙して生きていこうとする人と距離をとる勇気を持つことが大切だと思います。
自分の本音に従って生きよう
「Time’s Up」運動は、正直で誠実な人が生きやすくなる時代の先駆けだと思っています。そして正直で誠実な人が生きやすくなる新しい時代が来ることで、自分の本音に従って生きる人が増えると考えられます。
今までは他人が作った価値観に基づいて、生き方を強いられる時代でした。男だから、女だから、独身だから、既婚者だから、母だから、父だから…。世間が作った価値観を押し付けられて、自分の本音に蓋をする生き方をするのが「大人」だと言われる時代でした。
しかしこれからは世間が作った価値観に「No」と言いやすい時代が来ます。そして自分の本音に従って、自分らしい幸せで自由なライフスタイルを実現することが当たり前になるのです。
そのひとりになるために、私はこれからも自分の本音に従って生きていきたいと思います。